江戸川乱歩,横溝正史,小酒井不木,夢野久作,橘外男,渡辺温,久生十蘭,西尾正…….彼らはみな,「謎解き」を主とした本格探偵小説とは異なる要素を重要視した「変格探偵小説」の書き手である.「本格」の枠を超えた豊饒さで読者を魅了し,今日まで途絶えることなく受け継がれてきた「変格」の精神史を,豊富な資料から論じる.
目录: 目次 第一章 「変格探偵小説」とは何か 第二章 変格探偵作家としての江戸川乱歩 第三章 変格の血脈——横溝正史が受け継いだもの 第四章 医文学者の変格——小酒井不木の「健全」と「不健全」 第五章 変格派の雄?夢野久作——未知の精神領域へ 第六章 変格のリアリズム——「実話」をめぐる試行 第七章 変格のローカリズム——都市,秘境,そして鎌倉 結語にかえて——あらためて,変革とは,探偵小説とは?
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