大洋新聞に連載されている「よろず相談室」には老若男女から様々な相談が寄せられている――。 「居候に悩んでいます」――自分たちの家に居候が住んでいて、あるとき主従が逆転してしまった。このままでは居候たちに追い出されてしまう! 「しつこいお客に困っています」――同僚に生理的に嫌なお客を押しつけられて困っているのだけれど……。 「隣の人がうるさくて、ノイローゼになりそうです」――25年住んでいる賃貸の部屋。今までは何もなかったのに、隣から急に壁をたたかれるようになり、生活もままならなくなってきたのですが……。 「セクハラに時効はありますか?」――14年前、残業後、8歳年下の後輩に思わず抱きつき、そのまま最後まで……。部長への昇進にあたっての、審査で、この点だけ気になっています。 「大金を拾いました。どうしたらいいでしょうか」――家の裏の雑木林で見つけたゴミ袋。その中には札束が! 持ち帰って1年そのままなのですがどうしたらよいのでしょうか。 「西城秀樹が好きでたまりません」――「傷だらけのローラ」は私のことを歌っているんです! 秀樹が呼んでいる! どうしたら秀樹に会えますでしょうか。秀樹に会わせてください! 「口座からお金を勝手に引き出されました」――1500万円ほどの蓄えがあったのですが、どうやら夫が勝手に引き出したようです。これって窃盗にあたりますか? 「占いは当たりますか?」――来年、結婚する予定です。祖父母が心酔している占い師に、この結婚は不吉だと言われたと告げられて。そのうち、私も不安になってきたのですが。 一見、なんの連関性もない人生相談の数々。 ところがこの相談の裏には衝撃の事件が隠されていた!
作者简介: 真梨 幸子(まり ゆきこ、1964年 - )は、日本の小説家。宮崎県生まれ。1987年、多摩芸術学園映画科(現、多摩美術大学映像演劇学科)卒業。 ペンネームはザ?タイガースのデビュー曲、「僕のマリー」に由来する。グループ?サウンズのファンで、著作の『深く深く、砂に埋めて』は、ザ?タイガースの「美しき愛の掟」にインスパイアーされている。[1] 2005年、『孤虫症』で第32回メフィスト賞受賞してデビュー[2]。その後も心の奥底にある人間の感情をえぐり出して暴き、読者は「見たくない」と思っているのに先を読み進めたくなってしまうような作品[3]を次々と発表。『殺人鬼フジコの衝動』は50万部を超えるベストセラーとなり[4]、湊かなえや沼田まほかるらとともにイヤミス(読んだ後にイヤな後味が残るミステリー)の旗手として注目されている[2][3]。 2015年、『人生相談。』で第28回山本周五郎賞候補。
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